宮本 万里 Mari Miyamoto

慶應義塾大学を拠点とする社会人類学者。南アジア研究、環境人類学、政治人類学の分野で活躍中。日本学術振興会特別研究員、人間文化研究機構研究員として勤務後、英国アカデミーニュートン国際フェローとしてロンドン大学SOAS南アジア研究所に勤務した。 彼女はブータンの農牧社会において長期調査を実施しており、人々の生活世界において民主主義や環境主義などのグローバルな政治社会的課題がどのように適用され、解釈されているのかを、当該社会の政治、宗教、社会的側面に注目しながら多角的に分析してきた。 博士論文の一部を構成した論文で、2008年に「日本南アジア学会賞」を受賞。現在の関心のひとつは、民主化期のブータンおよび北東インド諸州における宗教的均質化のプロセスと、それに関連した屠場文化の変遷、牧畜社会における仏教的な放生実践とその社会的影響にある。