エドゥアルド コーン Eduardo Kohn
エドゥアルド・コーンによる研究は、エクアドル、アマゾン河上流域に暮らす先住民が、地球上のもっとも複雑な生態系とのあいだに育む親密な関係性を明らかにするものである。森に暮らすものたちを先住民たちがどのように理解し、意思疎通を図るのかという点に注目することから導き出されたのは、生ある複雑系は多様な仕方によって精神を発露するという大胆な結論である。これを踏まえ、前例のない人為由来の気候変動を前にするわれわれの生/暮らしを見直すことを目的に、精神にも似た現象に対してわれわれが持ちうる幅広い関係性の理解に向け、経験的に堅牢な枠組をつくることに取り組んでいる。著作である『森は考える』は、その年の最も優れた人類学の著作に送られるグレゴリーベイトソン賞を2014年に受賞。同著作は九つの言語に翻訳され、この星の生態学的想像力にインスピレーションを与え、リンカーン・センターで初演奏された同名の交響曲や、ジェノヴァやモントリオールでの博物館展示が催された。 モントリオールのマギル大学にて、人類学の教鞭をとる。