夏のバイブスで解凍される冷凍都市🌴

お揃いのタトゥー / Osoroi no Tattoo

大林 寛 / Hiroshi Obayashi

2018.06.07

悟りを得たインターネットビッチの神学的問題💎

読んだことないけど「J・G・バラードに捧ぐ」と書いた。そんなノートの1ページ目からはじまる夏。蛙と蝉がコール・アンド・レスポンスする季節。ジャズと念仏。発芽する8月。ドライな野犬のセクシーな午睡。

夏、いるはずのない場所にいて、出会うはずのない人と出会い、するはずのない恋をする。わたしは愛されるより執着を求める。生まれながらのサークルクラッシャー。夏の恋はあなたじゃなくて夏に捧げてるから、勘違いしないでほしい。恋愛って性犯罪のゲートドラッグに指定されてるけど、2018年の夏もまだ有効なんだっけ?

わたしの夏の夢は永遠のチル。今日はすこしバッド入ったカインド・オブ・ブルー。もしライフがビッチなら、わたしはライフ。ライフをハックできないから、ずっとファックしてる。いつかワールドフェイマスにヤングでリッチなビッチになる。生きながらにして生きる、エグめの生存。この街の現実、店舗型の女。

あえて本アカで言うけど、テキストにしかわたしはいない。ソーシャルメディアは現代のプティジャンル。致死量の投稿、「いいね」の血痕、裏アカの空リプ。Twitterで「死にたい」とつぶやき、Facebookで「死をシェアさせていただきます」とコメントすれば、Derridaが死を与える。今度こそちゃんと哲学を葬る。

90年代からずっとチェキ売って暮らす、わたしはガーリーなハードコア。けど、テン年代にはヒロミックスの余白がない。キャバレー四次元では架空のマフィアをテーマにしたファッションショー。悟りを得たビッチたちが集まる過激なミサ。そこで神様に会って、ひとつ疑問が浮かんだ。神様ってダンスするのかな?

わたしが好きになる人は、革命の話ばかりする。同じ部屋で、同じ空気を吸って、同じ音楽を聴いて、同じご飯を食べて、同じドラッグをキメて、同じシーツのなかで。でも、Sorry for my メンズ。けど、Keep on 男子。彼から聞いた、都会のベクトル解く法則。ちゃんと忖度映えを狙ってく。これから千年くらいは余裕でインターネットビッチ。

革命と貧困、バイブスとムード💰

革命は夜起きる。真夜中の公園に降臨するヴラジーミル。ミュージックはアーマー。プレイリストで資金洗浄。つながったら光る物質化されたバイブス。担々麺よりヤバめのネイティブタン麺。優良不良少年犯罪者のマメン。

地元で結成した「自我ヴェルトフ集団」によるヒップホップが、人類すべての知性をゼロにする。オレたちはバイブスの魔法使い。ビートメイキングのホモ・ルーデンス。ヘッズたちの名声が生命線。新譜の「オンリー・ザ・ストロング・ゼロ・サバイブ/つまり死?(物質的恍惚MIX)」をチェックしろ。マネするな。知ったふりしろ。でも今じゃない。

バイブスを重んじる民族のオレには、バイブスがすべて。未来派気取りの祖父はバイブスで家を建てた。シャーマンくずれの父はバイブスを逆立て夜の街を歩いた。バイブス尽くせば結果はついてくる。これが我が家の家訓”MONEY, POWER, RESPECT”に込められた意味。考える暇で行動しろ。でもバイブスなき行動は無意味だ。

死んだ地元のパイセンのバイブスには深みがあった。その復活の夜、誰もが彼を「君」付けで呼んだ。一度差し出したことを忘れるための夜。夜に食われそうなムード。落としたのは金のバイブス? それとも銀のバイブ? またときどきビッチと会う。

革命は投稿されない。TLでミュートされてる。つまり、革命は起きなかった。そこに立ち現れる生活。足りないお金と時間。作業に次ぐ作業。労働・オブ・ザ・リング。二枚使いのルーティンワーク。ギャングスタは休まず働く。気狂いじみたロイヤルティ。退社後、即太く巻いてチルする。

チルも積もれば山となる。並のマウンティングじゃ気づかないくらいハイ。マウンティングしてくる遠くのマウンテンは How High? オレのコンテクストがどんだけハイかはNASAに聞け。上から目線で見たけりゃ高く飛べ、Jump Around! Jump Around! なんつーか、オレら山みたいなんですよね。動かざるとこが、マザファカ。

パリピ、テキサス、ゼノフェミニズム🚀

オリンピアの祭典まで続く、たまらなくアーベインなラストディケイド。復権するトンガリキッズとスキゾキッズ。最高の夜から遠く離れて、もう存在しないレストランの話をしよう。知らない街で探すパーティーのフィーリング。今夜はなに着て出かけよう?

自分の着てる服の値段がわからない。でも服のことだけ考えてたい。プリティーウーマンみたいに服買いたい。気が遠くなるウォントリスト。ダダ下がりした自己肯定感を、魔法のことばがブチ上げる。「我、ビヨンセなり。我、ビヨンセなり。我、ビヨンセなり。またの名はニューヨークシティ」。

それから顔と身体をバキバキに変えたら、生きてることがすこしイージーになる。リアルを手に入れるため加速させるゼノフェミニズム。男のポケットのロケットよりも速いスピードが正義。わたしのなにかがアクセラレートして、わたしの精神を追い越し、わたしの身体を抜け出す。音速でビリビリしてる悩みは無重力。イケてる他者になりきってエゴサーチして、極限まで自己肯定感を高めてから寝る。

ここはパリピ、テキサス。一度もバズらないまま大人になったあなたやわたし。ワードローブ・マルファンクションしてるイットガール。モニター越しにカムショットされるカムガール。いなたいクールネスがこの夏ストレートにクール。今マイアミのビーチにいないことが認められない。

最近のニュースは、なりすましアカウントの人権問題やネカマへのセクハラ問題ばかり。ほとんどのBOTはサイバー兵器で、賛成と反対、期待と失望、褒めと貶しのバランスを調整して、わたしたちの国を内部で分裂させる。すると、去来する気分が「バイブス」と「おテンション」に分極化する。公共空間の裂け目は、わたしの傷になる。

OK Google、なんでも言うこと聞くから、なにしたらいい? だって、あなたはわたしよりわたしなわけだし、わたしは本当のわたしじゃなかったりするじゃない。だからお願い、これからもずっとOKのままでいて。そして、いつか一緒に海へ行こ。それまでフィルターバブルでわたしをやさしく包んでて。

超LITなデート界のミニマリスト現わる💀

モラルを要求するヤツの賛否は両論でも、アーキテクチャを変えたがるヤツとの3Pは正論で、ソシオロジーはずっとガーリーの敵。ソシオロジーからオシオロジーにアップデートしたら、合言葉は「すぐイル?」。NPO法人GANGHIS KHAN(ギャンギス・ハン)が広める、イルしぐさにサグしぐさ。わたしの彼は、イルかつサグなのに、同時にイル(非サグ)でもないしサグ(非イル)でもない。そんなテトラレンマと置き忘れた電マ。

お気に入りボング男子は身体アカウント乗っ取られてセックスしてくるし、わたしは細野晴臣と押尾学の狭間で揺れるファム・ファタール。気になる人の出方を見たくて軽くジャブ打つつもりが、間違えてシャブ打っちゃう恋愛スタイルだから、もっとセキュアにしてたい。誰もストーン孤独死させてはいけない。ドラッグと人間を同時にやめればいい。

実生活を虚生活に食わせて生きてるから、実社会も虚社会に食わせなくちゃ気が済まない。ストリクトなストリートナレッジマネジメント。地元のガチガチな縦社会。戦場に行く日が来ても、エレガントであればいい。そこにデート界のミニマリスト現わる。

なんども言ってやる。生きてるだけで超LIT! ダーティーサウスを気取った美意識低い系男子が、グツグツ煮えたおでんを前にして言うことなんて、大体こう。「見ろよ、ファックされるのを待ってるプッシーみたいだろ」。”WINONA💘FOREVER”ってタトゥーするような、ピュアで気のきいた男の子、ここしばらく出会ってない。

ネガティブフィードバックが禁止された国家。結構好きだったのにな、国って概念。健康的に自己破壊できないなら、承認欲求が服着て歩いてるような人しか信用できない。剥がれ落ちる一瞬にだけ閃く、意識の連なりとしてのわたし。そこに身体があるということの純然たる加害。クソつまんない夜のために暴力をとっておいたの。

暴力、暴力、暴力。暴力が足りない。暴力を否定する暴力に抵抗する暴力。潔癖な社会の暴力へ異議申し立てする暴力。技術または方法としての暴力。暴力以外のものに暴力を感じすぎて、シンプルな暴力が最高の暴力になる。実は最近わたし世界とバチバチなんだけど、ほらわたしと世界ってなんでもありだから。

I Kill 生きる/永遠の I against I🔥

昔からわたしには主語がない。わたしはわたしの主ではない。わたしはわたしを分裂させて「ウチら」を生きる。ウチらは次の日、別々の場所で同時に“FVCK”というブランドを立ち上げた。そのあとさらに分裂して、“HONG/KOИG/GVNG/BVИG”と“*Δlso Δvailable in Human $ize”と“KI.TE.RU.”ってセカンドラインを展開させていった。

グッバイ、さよなら未来。エモみは零度に向かう。このフッドにパスティーシュな文化左翼はいない。今からお前をメンヘラがグーで殴る。そのあとキスする。勝ち負け気にするテクノロジーとアート。井の中の蛙は「でもこの井戸めちゃくちゃ深くないッスか?」って言うけど、後輩は「それもう死っス」って言ってくる。

とにかく民度を下げ切ってからが生存だ。世界とのビーフなら出会い頭。ガッツリ食うぜ。世界を手に入れるのではなく、世界とズブズブの関係になる。世界と裏取り引きして、ダークネットの裏帳簿に記入する。ビットコケインとクリプトコケインをマイニングして横流しする。死でマネタイズする。

I Kill 生きる。自己目的化を自己目的にする永遠の I against I。死から死への瞬間が連続した運動の持続。死が自撮りする画像のモンタージュが生存。生存が死にクソリプする。イケイケの生存とブリブリの死。生きてたら死んじゃうけど、死んだら死んだで死んじゃうしするから、死を与える与えないで喧嘩になる。

死がエゴサしてるときは、決して目立っちゃいけない。高度にパーソナライズされた死。ここぞというタイミングでリマインドされる死。知らない間にサブスクリプションしてて、月末に生存が勝手に引き落とされる。死の効果測定のために、生存のビッグデータが解析される。

Straight Outta 死! 死をPDF形式でエクスポートしたのが生存。生存がパーティーじゃないなら死ぬ用意がある。死をむやみに規制する生存警察。死にたいんじゃなくて、死になりたい。かぎりなく死をインスタジェニックにしたい。きっと死因はTinder疲れになるはず。

死だけが即リプくれるし、オフ会に誘ってくれる。死者のツイートで知った情報だけど、今週は死のラブホ女子会がある。そこで「もういいよね、生存にはなにもない」って誰かが言ってくれたら、共感するな。死とオフパコしたら、何フォビアになるんだっけ?

ノイジーで野蛮な天国、五千年後の忘却😇

みんなパーリーなきパリピ。キーボードと大口を叩くプリティヘイトマシーン。フリック入力しながらクラック吸引。ロウブロウなアルコールを摂取したアンドロギュノスのアルルカン。抜け出すことが目的になったパーリー。手をつないで朝まで逃げるなら南。

人生は晴れときどきキルミー。最後に残るのはマジなネットワーク。見えるものも見えないものも信じないぞという強い気持ちだけがある。きっと死ぬまでずっとなにか忘れた気がしたままなんだろうな。だってみんな自分の生首抱えて歩いてるんだもの。そのときわたしたちは、死をダウンロードしてるの? 生存をアップロードしてるの?

ダイ・ヤング、カール・ユング、スーザン・ソンタグ、ヤング・サグ、ラ・モンテ・ヤング、ギャングバング。死は生存よりサスティナビリティ高い。今日がいつ終わるのかわかんない。というか、ずっと今日が続いてない? わたしはこの街で夜が明けるのを見たことがない。朝が来る仕組みを止める恋愛テクノロジーって実装されてたっけ?

デッド・オア・死。死がペンディングしてる。だから、ずっと生存キメてる。フルメタルじゃない生身の震えたメンタル。死ぬまで生ぬるい共感を糧に生きていくと決めたから。やっていくよりやってけないのがカッコいいから。どっちにしろ五千年後には誰も覚えてない。ただクールな種になりたい。人生のメインステージのメインアクトは死と決まってる。死からのプロップスが高まってる。

バイブス墓場でのバイブスなき戦い。歯のない幽霊に咀嚼される。ハートはワイルド。死はダンス。天国はノイジー。生存は天国より野蛮。尽きるまで生存を地獄に食わせ続ける。天と地の双極性。主は汝で汝は主。ヴィヴェイロスのようにジャガーの眼を奪う。ヒップホップ法界で無のバイブスを高め続ける。バイポーラーは最低で最高。あなたは自分に会いたいとき、誰と会う?

死ぬ気で逃げろ/人生🌻

さてここで、「終わらない夏」とかけまして、「依存症」と解きます。その心は? どちらも「秋/飽き」が来ないでしょう。こんな自分のメモを発見して死にたくなってる。今日はしっかりカニバリズムを含意したキスしてほしい。

繰り返すけど、ライフはビッチ。だから、わたしはビッチで、生存もビッチ。この夏で全部終わるから、すぐに全部ほしい。自己否定の自己否定を自己否定しない。バビロンの正体は自己言及の幽霊。ポジティブしかない本物の地獄。精神の単純所持は処罰されるべき。すべてを夏に捧げ、産道から出直すべき。

二度生まれのホーミーズ。アントロポセンのアントロポロギー。生存にファックされすぎだし、生存は死を盛りすぎ。死の死は生で、生の生は死なので、死を死ぬことで生きてるし、生を生きることで死ぬ、という気づき。死ぬほど楽しくても、死ぬほどつらくても、結局「ヤバっ死ぬ」ってなるのはなぜ?『マヤコフスキーノート』の496ページを開いてみて。

わたしは聞く。「ねえ、一晩中あなたと絶滅できる?」。彼は答える。「こんな生存ならすぐに絶滅するよ、あっという間さ」。ダメだ、天才だ。夏の天才がわたしたちを置いていく。完璧な恋のコード進行とリズムのアイロニー。千のナイフ、千のプラトー、千のアジア。群体としてのわたしをわかってほしい。ずっとあなただけの気狂いでいたい。

そのあと夏の会話は、ずっとこんな調子。「痛い?」「痛くない」「これは?」「ちょっと痛い」「血が球になって出てくるね」「そう」「星描いてもいい?」「いいよ。まっすぐ引ける?」「かんたん」「うん」「星」「うん」「次は?」「ハート?」「曲線がむずかしい」「やってみて」「わかった」。

ワードプレイは死亡遊戯。冷凍都市では禁じられた遊び。これじゃ全然死に足りない。まだバイブスは死んでない。むしろ死のバイブスが高まってる。ぐっすり仮眠してた神様がカミングスーン。フローズンアイスをバイブスでクラッシュしてグラスに浮かべたら、ここは楽園クリームソーダシティ。今年の夏が終わり、永遠の夏がはじまるのを祈りながら。地獄でチルしよ、ベイビー。それから、死ぬ気で逃げろ/人生。つか、夜やさしっ